R61
東京に住むクライアントがスキーを楽しむための拠点として計画した別荘である。活動的で、合理的、そして幾分せっかちなクライアントの要望が従来の別荘と似ても似つかぬユニークな建築を生成した。 車で到着したらすぐに近くのスキー場に向かえるように幹線道(県道 61号)路沿いの土地が敷地として選ばれた。奥まった別荘地とは異なり、大きな道路に面しているため、除雪も頻繁に行われて大雪の日でも立ち往生する心配はない。敷地には車がスムーズに入れるように、 矩形の建築平面が道路に対して傾けられている。大小の正方形が重なった平面は、玄関から始まるロータリー型のワンルームを形成し、 滞在者の回遊や出入りをスムーズにする平面計画となっている。また、小さな正方形のタワーは設備コアとして機能し、その2階には寝室 がある。 室内はオイルステインによって漆黒に染められており、雑然とした外 部から隔離された没入感のある空間が生まれている。境界が暗闇に 溶け込み、無限の広がりを感じることができる。また、回遊空間の進 行方向に配置された窓からは光と緑が取り込まれ、極限までミニマル な空間の内部に明と暗や自然と無機質の間の驚くほど豊かなグラデ ーションが現象する。明るいグレーのモルタルの床を反射した光が室内を明るく柔らかく照らす。
#モーテル+山小屋、#マレーヴィッチ、#カラヴァジェスキ、#キアロスクーロ、#ペドロ・コスタ
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所在地 / location | 群馬県みなかみ町 / Minakami- Cho , Gumma Prefecture |
用途 / building type | 別荘 / Villa |
設計協力 / associate designer | 竹沢洸人 / Hiroto Takekawa |
構造設計 / structure design | 三原悠子 / Yuko Mihara |
写真撮影 / photographer | 太田拓実 / Takumi Ota |